長年人生をしていると、色々な場所で美味しいものをたくさん食べました。美味しかった時にその料理を作ってくれた料理人に感謝をします。
今日はその料理人の話です。
おそらくすべての料理人がそうだとも思うんですが、 自分の作った料理にはほとんどの方が自信を持っていると思います。
料理人の大きな勘違い・・・・
これは本当に私の体験談です。あるレストランの厨房で、あるコックさんと一緒に仕事をしたことがあります。私は料理人ではない雑用です。
そのコックさんがまかない料理を作ってくれました。その時のまかない料理はコックさんが手を入れて作ったのではないかと思います。
それを我々に出し、我々が食べ始めると「美味しいでしょう」と言いました。
実は食べたけど美味しくなかったんです。まさか本人を目の前にしてまずいとは言えないので、ウンウンうなずきました。
きっと彼は自分の作った料理が美味しいと言ってくれたと思い満足した様子でした。
これがそもそもの間違いなんですよね。
他の所でもそういうことがありました、レストランで食事をしたのですが、そこのシェフは知り合いだったものですから、知り合いが料理を運んできてくれました。
そして私たちの食べてる目の前で「美味しいでしょう?」と言いました。
まあその料理はまずくはなかったのですが普通の料理です。美味しいでしょうと言われると本人を目の前にして「普通ですよ」とは言えませんのでその時もうんうんと答えました。
料理人てこういうところで自分の料理が美味しいと思って満足してるのではないでしょうか。
料理の味をお客様に確かめるにはこういうやり方は駄目ですね。我々は本当のことは本人は目の前にしては答えられません。
こんなこともあります。
あるレストランで、何人かで食事をしました。そこそこお料理は美味しいというお店だったんですが、 なぜか美味しくなかったのです。
美味しくなかったからその仲間たちは、 もうそのお店には食べに行きたくないと言ってました。
私はそこのシェフと知り合いだったので、その時ではなく後日その店に行った時に、誰もいない時を見計らってシェフにそのことを伝えました。
そしたらシェフは不機嫌になり、 ちょっとおこりっぽくなりました。まあそれ以上言ってもしょうがないので、やめましたが、結構気にさわったんじゃないでしょうか。
私が言ったことをうまく理解してくれたかどうかは疑問です。
前にもブログに書きましたがこんな話もあります。
あるレストランの話ですが、私は厨房の中にいました(私はスタッフではありません)
夕食の時間が終わりお客様の食器がどんどんとスタッフによって回収されてきました。するとメインディッシュの料理が結構残ってるのです。
沢山残ってるなと思いながら、どんな味をするのかと思いちょいと人目を盗んでちょっと味を見てみました。すると美味しくないんです。これでは残す分けだ。
そのシェフもメインディッシュの料理が残されて返ってくるのが気にはなっていたようで
す。 口から出た言葉は「田舎もんには俺の作った味がわからねえな」なんです。
これにはびっくりしました。
料理人の方は、自分からこれは美味しいでしょう何て聞くのではなく、 お客様から自然に返ってくる言葉を聞いて、 磨きをかける必要があると思います。
これはあるところで聞いた話ですが
東京でレストランをしていたオーナーが、関西から料理人を呼んで営業をしたそうです。
ところがお客様がなかなかリピートしてくれずに悩んだそうです。
色々調査したところ、 どうも料理が美味しくないという評判が立ってきたようだったんです。
採用した料理人は、関西では人気店の料理人だったということで間違いはないはずなんだけれどもということで考え込んでしまったそうです。
結論的にはどうも関西系と関東系の味が違うということが原因だったんですね。
その料理人さんはすごく大したもので、即関東の味を勉強をして料理に生かしたそうです。
するとお客様は元のように戻ってきて、お店はまた繁盛したという話です。
この料理人さんが、 自分の料理を食べられないかなんていうようなことを言っていたらこの人は全くダメだったでしょうね。
今までの料理屋さんというのは特に職人気質がありますのでそういったことがあるのかもしれません。
最近は長年の経験がなくても、 色々な情報があるために美味しい料理が作れて評判になることもしばしばあるようです。
私の知り合いの知り合いには、全く料理がやったことがなかったのですが、色々な情報を参考にしてその通りに料理を作るようにしたら、ここの料理は美味しいと言われその居酒屋が大繁盛したということでした。
彼らは儲かって、挙句の果てに支店まで出しました。
料理人は必ずお客様の味の評価を聞かないといけません。自分からこれ美味しいだろうなんて聞くのは大間違い。